中華そば 閃
修業経験ゼロ。家で作り続けて完成した 火入れされてない生醤油を効かせたオレの中華そば!
店名
中華そば 閃
住所
大阪市住吉区苅田7-6-15
席数
カウンター席のみ

中華そば 閃
修業経験ゼロ。家で作り続けて完成した 火入れされてない生醤油を効かせたオレの中華そば!
店名
中華そば 閃
住所
大阪市住吉区苅田7-6-15
席数
カウンター席のみ

 もともと建築の仕事をしていたのですが、ラーメンは昔から好きだったんですよ。ミナミに行ったら「金龍ラーメン」さんとか、「神座」さんとかよく食べに行ってたんですよ。高石出身なんですけど、都市部に出たらラーメン屋に並ぶ、みたいな生活でした。

 自分の中のラーメンの中心に1つあるのは、東京に1年DJの仕事で行っている時があったんですけど、たまたま池袋をブラブラしていて2時間並んで入った店がとっても美味しくて美味しくて・・・「福将軍」っていうお店だったんです。魚介豚骨ってまだその当時、大阪になかったんで衝撃を受けて・・・それが僕のラーメンに魅入られるきっかけだったかな。

 21歳とかそのあたりですね。それまではチェーン店のラーメンしか食べてなかったのが、個店の魅力に気付いてはまっていきましたね。

 それで東京から帰ってきて、魚介系のラーメンがまだ大阪には無くて、ああいうラーメンを食べたいって取り寄せて食べたりしていたんです。ずっと建築の仕事しながら食べ歩きをしていました。昔から飲食店やりたいな、って気持ちがあったので、ラーメンの好きな気持ちも強くなってきて家で作り始めたという経緯です。2007年ぐらいの頃ですね。

 そもそも「まず、ラーメンって作れるんか?」って疑問から始まりました。そこから初めて、材料をスーパーとか、肉屋さんとかに買いに行ったりしていました。精肉とかは、韓国料理屋さん向けに珍しい肉の部位を売ってる業務用スーパーで買ったりとか・・・それに、3,500円するくらいラーメン教本も買って、作っていました。

 そしたら出来たラーメンはめっちゃクソまずかったんです。笑

 最初はスープだけにこだわってたんです。やっぱり「ラーメンはスープや!」って思ってましたからね。だから、タレは全く考えてなかったんです。醤油を煮詰めて適当にタレを作ってたりして、和食やってるツレに「絶対あかんやん!!!」って突っ込まれまくりながら作っていました。

 それから試行錯誤しながら、材料の良し悪しも半年くらいしたら少しずつ解ってきたって感じです。月に2回くらい作ってましたよ。それから、タレにもこだわり初めて、火入れをしていない醤油を使ってみたり、みりん、お酒、それらの素材にこだわり始めて少しずつまぁ食べれるラーメンになってきたな、って思っていました。

 麺は某有名な製麺所さんにお願いして、家用に購入させてもらってました。「僕、今後ラーメン屋を始めるんです」って言ったら売ってくれましたよ。

 それで、ず~っと家でラーメンを作ってたらそろそろ人に食べさせてみてもいけるんじゃないかな、って思い始めてきて、バーを経営してる友達の休みの日を場所借りして20人ぐらい友達呼んで食べてもらいました。2回ぐらいやったかな。

 1回目は美味しかったけど、2回目は結構みんな微妙な顔してたかな。そういう風に試行錯誤しまくりながら、2011年の後半にOPENしました。最終的に味が決まったのはOPENの2か月前でしたけどね。笑

 物件探しに関しては、高石でやるか、人が明らかにたくさん居るところでやるか、迷いました。谷町の周辺はかなり物件も探しましたよ。福島も探しましたね。でも、やっぱり家賃が高かったんです。

 15万円くらいで探してそのエリアだと相当場所が悪いから、どうしようかと迷っていた時に仕事で出入りしていた「あびこ」はどうかなぁ、と思って、「あびこ」で物件を探し始めました。

 そしたら運よく、駐車場も目の前にあるし、家賃も自分的にピンとくる物件があったので、貯金していたお金を使ってスケルトンからお店を作りました。もともと僕、建築やってたから自分で設計して作りましたね。出来るところは床とかも自分でやりました。

 最初OPENした時は「絶対並ぶわ」って思ってたんで、告知もせずにサイレントオープンってやったら、本当に全然人来なかったんです。笑

知り合い8人とか。笑

 明日はもっと来るやろう~って思ってました。

 この店がOPENする前は「ここ何ができるん?」って聞かれてたんで余裕やと思ってたんですけど・・・。幼馴染の子と一緒に始めたんですけど、昼だけの営業でいけるんちゃうかな?ってちょっと甘く見過ぎてて、すぐに夜眠れない生活が続きましたよ。笑

 それですぐにフルの営業にし

 お客さんが増え始めたきっかけはメニューを少し増やしたというのがありました。最初は醤油ラーメンだけだったのが、つけ麺を増やして、そしてお客さんもだんだん増えていきましたね

 そして「究極のラーメン」っていう雑誌に出たときにお客さんが並んで、少し集客の底上げが出来た感じがあって、テレビにも数回出してもらって、その度に底上げされてベースがあがってきた感じがあって、やっと1日100人は切らないようになってきましたね。

 うちのお客さんは女性も多いし、地元の常連さんがめちゃめちゃ多いですね。土日はカップル。男女比率でいうと6:4くらいでやっぱり男の人が多いですよ。年齢層がちょっと高いかですかね。醤油でさっぱり、塩であっさりのラーメンなんで・・・若い子よりも年配のお客さんから好評ですね。

 もともと僕は30、40、50歳の男性のお客さんをターゲットにしていたので、まぁそんな感じになるって思います。おかげさまでリピートさんに支えられてやっていますね。

 今のラーメンの味に関して言うと、「動物系のスープに煮干しやっ!」というのが基本です。今はそのスープに醤油ダレ、というシンプルなラーメンにしています。最初に動物系のスープを作って、えぐみがでないように魚介を使って色々頑張ってますよ。でも、醤油は本当に難しいです。

 大手メーカーが添加物入れて作ってる醤油に比べたら、自分のところで扱っている醤油は菌に頼って醤油を作っている本格的な醤油屋さんのモノだったので、手作りだから毎回毎回、全く同じモノがなくて、その付き合い方が大変ですよ。

 特に生の無調性醤油を使っていたので、季節によっても温度によってもブレはどうしてもありますよ。やっと最近ではそれを自分なりにいい感じに仕上げられるようになってきたかなぁ~て思っていますけどね。

 家で作ってる時に、これでやろうと思った麺がたまたま三河屋製麺さんの麺で今もその麺を使っています。今後は自家製麺にしていきたいですね。

 ラーメンを自分は全く知らない状態でやってたから、2年半色々勉強したらもっとこうやったら美味しくなるかなぁ、というのはがちょっとずつわかってきましたけど、まだまだ日々勉強し続けています

 今後の僕の目標としては、自分が美味しいと思えるものを深掘りしていきたいし、その環境を整えていきたいなぁ、って思っています。店舗展開にも興味ないし、しっかりとしたお店を作り上げていきたいと思っています。

 まだあんまり今は5年後こう!だとか、そういうものは無いですね。知識をたくさんつけて、より美味しいラーメンを作り上げていきたいと思っています。

 

【福井店主 談】