-イーイヤホンの大井社長の一言が転換のきっかけに

 実は、経営方針を転換するきっかけになったのが大阪の日本橋と東京の秋葉原にイヤホンの専門店を経営されている「イーイヤホン」の大井社長という方ですね。大井社長は僕と仲良くしてくださっていて、この店にも結構食べに来てくれてダメ出しもしてくれるんですけど、その時に「ランチェスター戦略はいいよ!」って言うてくれて、僕もそのランチェスター戦略の本を何十冊も買って読み漁って、それを導入したんです。

 そしたら経営が良くなってきて、商売が楽しくなってきたっていうのがきっかけです。

-他と競争しない周月独自の経営がお客さまから支持され始めた

 ランチェスター戦略ってドラッカーとか顧客の創造とかいろいろあるんですけど、競争から抜け出すっていう考え方なんです。つまり、競争せずに新しい市場を開拓しようっていうことで、うちの店の場合だと化学調味料を使わない、着色料も使わない、保存料も使わない健康志向のラーメンなんで商品力には自信はあったんです。

 それで、さらにうち独自で力を入れているのが「サラダバー」なんです。この「サラダバー」を無料で提供するというサービスを展開しているんです。それにどうせ使うなら輸入品の野菜ではなくて、大阪の農家さんとのつながりもできたので、それを買い取ってやってるんです。捨ててるって言うてはったんで、それやったらうちで買い取るからって感じで始まりました。

 今まで、ラーメン屋で野菜を食べて健康になるっていうようなイメージは皆さん持たれてなかったんですけど、ラーメン屋でも体に悪いもの使ってないし、毎日食べても健康なラーメン屋っていうのを提案していったら多くのお客さんに支持されてきたっていう感じですね。