-居酒屋「ながほり」の中村さんとの出会い

 そんな店が暇な頃に、奥播磨っていう酒の酒蔵が播州の兵庫県の宍粟郡(しそうぐん)、山崎とかあの辺りにあるんやけど、そこにサラリーマン時代から2、3年連続で連れてってもらって、そこの蔵元さんに「このお酒が大阪で美味しく飲める焼き鳥やさんとか居酒屋さんはどっかにないですか」って聞いて、紹介してもらったのが2013年の6月にNHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』に出た居酒屋「ながほり」の中村さんだった。

 でも、初めて行った時はあんまり相手にしてもらえんくてね。「蔵元さんから紹介で来ました」って言ったら「また変なオタクが来たんやな」みたいな感じでね。俺も当時は食事のマナーを全然わかってなくて、すごい食通の集まる店やのに、隣のお客さんに酒を語ったりとか、なんか空気読めへん客やったみたいでね。

-本当に暇なうちの店に来てくださった中村さん

 だから、そん時は中村さんは帰りもなんかええ感じで送り出してくれへんかったから、俺も「愛想悪いおっさんやなっ」て思ってたのが最初やった。でも、その時が2000年で本当に、2000年、2001年ってもう本当に景気の悪いときやったし、俺の店はあまりにも暇なのに、中村さんのお店はバブルの頃を見てるような、1杯千円以上するような酒がバンバン出てて常に満席で、こんな不景気な時にこんな店ってあるんやと思ってびっくりしてたんや。

 だから、最初に行ったとき愛想悪かったけどもあの店って何であんないいお客さん来てるんかなと思って、もっかい勇気振り絞って行ってみたら「兄ちゃん前来てたな、酒のウンチク吹いとったな。なんかやってんのかお前?」って言われて、「はい。中華そば屋やってるんです」って言うと、来てくれたんです。

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