-良いモノを作っても売れない・・・ブランディングの重要性に気付いた

 そっからどんどん関東に進出していこうって思い、信州のラーメンをブランディングしていくためにお台場の集合施設に出したんです。でも、九州とか北海道のラーメン屋さんに紛れて信州のラーメン屋として出て行くと相手にされないわけですよ。やっぱり、信州て蕎麦じゃないですか。だから、蕎麦が日本一っていう信州のラーメンはお客様の心には響かないんですよ・・・。

 そんな状況だから、スタッフ達も毎日ガラの背ワタを取りながら「なんでウチのラーメンって売れないんだろ」って・・・作品としては良いモノを作っていても認知されてなければラーメンが売れないってことに気づいて、その時初めてブランドの大切さを知ったんです。

 「これから信州のラーメン屋さんがみんなこんな思いをするのはいかん!」って。「おれ達が信州のラーメン屋として先に生まれた以上は、子供や孫の代には信州のラーメン屋としての誇りを持てる仕事場や業界にしたいな!」って思って、そこからブランディングというものを本気で考えるようになりましたね。

-ブランディングのためにラーメンのイベント開始

 それで、ブランディングの一環として地元の周りの方達とも協力して地元では全国でどこもやってないことを始めました。例えば、「信州ラーメン博」っていうイベントです。このラーメンのイベントは今のイベントブームの火付け役なんですが、 「信州ラーメン博」が大成功して新潟に飛び火してその後どんどん各地でイベントブームが広がっていったという経緯があるんです。だからラーメンのイベントは信州が発祥の地だと思いますし、それを一緒にやってこれた地元の周りの方達のつながりも大きかったですね。