-ブレずにやり続けてラーメン歴29年

それで、高校3年生の頃に親父に「おれ高校卒業したらこのラーメン屋で働くから」って言ったら「わかった」って。言うときは恥ずかしかったですけど、そんな感じで自然にラーメン屋で働くようになりましたね。だから、15歳の時からラーメン屋で働いているので今年の2014年で43歳なんで、ラーメン歴で言ったら今29年目になりますよ。

 僕はラーメン以外になんにも取り柄がないんです。だから今、ラーメン屋で生きていけてる理由は、ブレずに一つのことだけをやり続けてきたことだと思います。

-親父の一言からラーメン屋経営が始まった

自分のラーメン屋をやり始めたのは22歳の時なんで1993年くらいなんですけど、僕が20歳くらいの時に親父が「お前独立しろ!自分の店やれ!」って言ってきたんですよ。でも、僕は40歳くらいまで親父と一緒にラーメン屋で働いて、「一軒家が持てればいいかなぁ~」って思っていたんです。僕らの時代ってちょっと人の道から逸れていった奴らって、学校卒業したら土方とか鳶職とか道が決まっていたんで、会社に入ってサラリーマンをするっていう感覚はないから、僕も死ぬ前に一軒家が持てればいいかなっていう人生プランくらいしかなかったんです。

 でも、親父が「おもしろいから独立してやってみろ!」って言うから、そのラーメン屋を無理やり買い取らされたって感じなんですよ。しかも、そのラーメン屋は業績が悪かったわけじゃなく売上も順調で安定していたので、いい感じでその店を引き継がせてもらったんです。その当時は、親父は別に店を作って何店舗かやっていたんですが、今は親父が僕の会社に戻ってきて一緒にやってくれているので、親孝行しようって思ってるんですけどね。